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建物条件で変わる解体工法の違いと考え方 | 木造・鉄骨・RC・アスベストは何が違うのか
解体工事は「壊すだけの工事」と思われがちですが、実際には建物条件によって進め方が大きく変わる工事です。

壊し方が変わるということは、工程・工期・安全配慮・近隣影響の出方まで変わるということを意味します。
この前提を知らないまま業者に任せてしまうと、説明内容が理解できず、判断基準も持てないまま話が進んでしまいます。
その結果、「何となく不安」「言われるがまま進めている」という状態になりやすくなります。
重要なのは、専門的な工法名を覚えることではありません。
解体工事は条件で中身が変わる工事であると理解することです。
この前提があるだけで、業者の説明の受け取り方が大きく変わります。
解体工事は「工法が一つ」ではない
解体工事は、建物ごとに毎回設計されるオーダーメイドの工事です。
構造・素材・築年数・立地条件といった要素が組み合わさり、その現場に合った「最適かつ安全な進め方」が選ばれます。
外から見ると似たような作業に見えても、実際の現場では判断の連続です。
どこから壊すか、何を先に撤去するか、どの工程を人力で行うかなど、細かな選択の積み重ねで安全性と品質が決まります。
なぜ「全部同じに見える」のか
施主様から見て、解体工事の違いが分かりにくい背景には、業界特有の事情があります。
多くの工程が仮囲いの中で行われるため見えにくく、業者側も専門的な判断プロセスをあえて説明しないケースが多いためです。
- ・工事の大半が現場の内側で進む
- ・工法や判断の説明が省略されやすい
- ・施主側が比較経験を持ちにくい
これらが重なることで、解体工事は「ブラックボックス化」しやすくなります。
見えない工程が多いほど、施主様が抱える不安も大きくなってしまいます。
工法の違いを知ると何が変わるか
しかし、基本的な「壊し方の違い」を知っておくだけで、そのブラックボックスは透明化されます。
業者がなぜその金額を出したのか、なぜその工期が必要なのかが、論理的に理解できるようになるからです。
- ・業者の説明が理解できる
- ・曖昧な一括説明に違和感を持てる
- ・危険な省略や無理な工程に気づける
工法理解は、業者を疑うための知識ではありません。
誠実な業者の説明を正しく受け取ることが、信頼関係を築くための土台になります。
木造住宅の解体工法と特徴
木造住宅は日本で最も一般的な構造ですが、実は条件による差が最も出やすい構造でもあります。
「木造ならどこでも同じ」ではなく、立地や築年数によって工事の難易度や手間は大きく変わります。
木造解体の基本的な進め方
現在の木造解体は、リサイクル法の観点から「分別」が非常に厳格に求められます。
そのため、いきなり重機で壊すのではなく、手作業と重機作業を丁寧に組み合わせる手順が基本となります。
- ・内装材の分別撤去
- ・柱・梁の解体
- ・基礎の撤去
特に内装材や瓦などは、重機を入れる前に手作業で分別・撤去する必要があります。
分別解体が前提になるため、工程管理の丁寧さが仕上がりに直結します。
木造でも注意が必要なケース
木造であっても、現場の状況によっては高度な技術や慎重な判断が求められる場面があります。
特に以下のようなケースでは、通常の解体よりも工期や費用がかかる傾向にあります。
- ・隣家との距離が近い
- ・敷地が狭く重機が使いにくい
- ・築年数が古く、想定外の部材が出る
隣家との距離が数センチしかないような現場では、重機を使わずに全て手作業(手壊し)で解体することもあります。
木造は柔軟な判断力が求められる構造です。
鉄骨造の解体工法と注意点
鉄骨造(S造)の解体は、強固な鋼材を扱うため、「切断」と「搬出」をどう安全に行うかが中心になります。
木造とは異なり重量物を扱うため、倒壊事故などを防ぐための工程設計の精度が問われます。
鉄骨造解体の特徴
鉄骨はそのままでは搬出できないため、現場で適切なサイズに切断する作業が発生します。
また、重量があるため、クレーンなどの重機操作にも高い技術が求められます。
- ・ガス切断
- ・重機による吊り・撤去
- ・部材ごとの分解搬出
切断順序を誤ると、建物のバランスが崩れて事故につながるリスクがあります。
そのため、経験豊富な職人による手順の判断が重要になります。
木造との決定的な違い
施主様が知っておくべき木造との違いは、「火気」と「音」です。
鉄骨の切断にはガスバーナー等を使用するため、火災リスクへの対策が不可欠となります。
- ・火気使用が前提になる
- ・作業音が大きくなりやすい
- ・安全対策が工程として組み込まれる
火気使用の届出や、近隣への騒音説明など、事前の準備がより重要になります。
RC造(鉄筋コンクリート)の解体工法
RC造の解体は、非常に頑丈なコンクリート壁を破砕するため、解体工事の中でも特に大規模な「専門工事」となります。
パワーのある大型重機を使用するため、業者の経験値と計画性が結果を大きく左右します。
RC解体で使われる主な工法
コンクリートの中に鉄筋が入っているため、単に崩すのではなく、強力なアタッチメントで「噛み砕く」ように解体します。
建物の規模によっては、地上から届かない高さに対する対策も必要です。
- ・圧砕工法
- ・大型重機による破砕
RC解体で起きやすい課題
RC解体は「音・振動・粉じん」が他の構造に比べて圧倒的に大きくなります。
そのため、工事そのものの技術だけでなく、近隣への配慮や対策がプロジェクトの成否を分けることになります。
- ・振動・騒音が大きい
- ・工期が長くなりやすい
- ・近隣影響が大きい
防音シートや散水設備などの対策が不十分だと、即座にクレームにつながるリスクがあります。
RC・鉄骨解体の騒音トラブルを防ぐには?近隣クレーム回避のポイント
【比較表】構造別に見る解体工法の違い
各構造によって、重視すべきポイントやリスクが異なります。
ご自身の建物がどのタイプに当てはまるかを確認し、業者からの説明と照らし合わせてみてください。
| 構造 | 主な工法 | 工程の特徴 | 注意点 |
| 木造 | 手壊し+重機 | 分別解体が前提 | 狭小地・古屋で難易度上昇 |
| 鉄骨造 | ガス切断+重機 | 重量物・切断工程多 | 火気管理・安全対策 |
| RC造 | 圧砕工法 | 大型重機・長工期 | 騒音・振動・近隣影響 |
| アスベスト | 除去後解体 | 調査・除去が主工程 | 法規制・手順遵守必須 |
アスベストを含む建物の解体工法

アスベスト(石綿)が含まれている場合、解体工事は「壊す前の工程」こそが主役になります。
健康被害を防ぐための法律により、通常の解体とは全く異なる厳しい手順が義務付けられているからです。
工法以前に、調査と除去の体制が整っているかが重要です。
アスベスト解体に必要な「事前調査・届出」とは?施主が知るべき法律知識
なぜ通常解体と分けて考える必要があるのか
アスベスト除去は、解体作業と同時に行うことができません。
飛散を防ぐために隔離養生を行い、専門の作業員が除去を完了させてからでないと、建物の取り壊しに着手できないルールになっています。
- ・事前調査
- ・除去作業
- ・専用処分
調査・除去・解体の関係性
つまり、アスベスト案件では「調査→除去→解体」という3段階のステップを必ず踏むことになります。
これらを省略したり、曖昧なまま進めようとする業者は、法令違反のリスクが高いと言えます。
- 調査
- 除去
- 解体
建物条件が工法選択に与える影響
ここまで構造による違いを解説しましたが、工法は構造だけで決まりません。
「どこに建っているか」という立地条件や周辺環境が、実際の工程を大きく左右します。
工法に影響する代表的条件
例えば、広い道路に面した家と、狭い路地の奥にある家では、使える重機のサイズが異なります。
重機が入らない場合は手作業が増え、その分工期も費用も変わってきます。
- ・前面道路の幅
- ・重機の搬入可否
- ・隣家との距離
- ・周辺環境
条件を無視した工法選択のリスク
もし、こうした条件を無視して「標準的な工法」だけで見積りを作る業者がいたら注意が必要です。
現場の制約を考慮していない計画は、着工後に無理が生じ、トラブルの原因になるからです。
- ・近隣トラブル
- ・工期遅延
- ・追加工程の発生
工法理解が業者選びの質を変える理由

工法や条件のことを少し知っているだけで、業者との会話の質が変わります。
工法を理解すると、業者の説明の「深さ」が見えるようになります。
条件に触れずに話す業者と、条件ごとに説明する業者では、実務力に差が出ます。
説明の深さで分かる業者の違い
良い業者は、現場を見た瞬間に「この道幅だと重機が入らないな」「隣との距離が近いから養生を強化しよう」といった判断をしています。
見積り提出時に、そうした「現場特有の事情」を説明してくれるかどうかがチェックポイントです。
- ・条件を聞かずに話す
- ・工法を一括で説明する
「任せていい」と「任せてはいけない」の境界線
逆に、「全部任せてください」としか言わず、具体的な工法やリスクに触れない業者は要注意です。
「この現場だからこそ、この工法を選んだ」という根拠を語れる業者こそ、安心して任せられるパートナーと言えます。
- ・条件を確認する
- ・工法とリスクを結びつけて説明する
よくある誤解と危険な思い込み
最後に、解体工事に関して多くの施主様が陥りやすい「誤解」について触れておきます。
この誤解を持ったまま契約してしまうことが、後々の後悔につながる最大の要因です。
「壊すだけだから簡単」という誤解
「建てるのは難しいけれど、壊すのは簡単だろう」と思われがちですが、それは間違いです。
解体は、構造力学の逆を行う作業であり、バランスを崩せば倒壊や事故につながる危険な工事です。
「簡単だから安くできるはず」という思い込みは、安全対策を軽視する業者を引き寄せてしまいます。
「業者に任せれば安心」という誤解
「プロなのだから、言わなくても分かってくれるだろう」という期待も危険です。
解体業界には様々な業者がおり、説明や配慮のレベルには大きな差があります。
全てを丸投げにするのではなく、「何が行われるのか」を施主様自身も把握しておく姿勢が、自分自身を守ることにつながります。
まとめ
- ・解体工事は構造や条件によって工法が大きく変わる
- ・木造・鉄骨・RC・アスベストは、それぞれ別の考え方が必要
- ・工法理解は、業者比較や見積確認の前に持つべき基礎知識
- ・「知らないまま任せる」状態が、最大の不安要因になる
解体工事への不安は、工事そのものよりも「中身が見えないこと」から生まれます。
工法の違いを知ることで、解体工事は一気に理解可能なものになります。
理解できるようになると、説明を聞く姿勢も変わり、判断に必要な視点が自然と身につきます。
この状態を作ることが、業者選びや次の行動に進むための、最も安全な第一歩です。
FAQ
Q1. 木造とRCの解体で一番違う点は何ですか?
壊し方そのものです。RCは圧砕工法が中心で、工程・工期・近隣影響が大きく変わります。
Q2. 工法は施主が指定できますか?
原則として業者提案になりますが、考え方を理解しておくことで説明の妥当性を判断できます。
Q3. 古い建物ほど工法は難しくなりますか?
築年数が古いほど、想定外の部材やアスベストの可能性があり、工程が増えやすくなります。
Q4. 工法によって工期は変わりますか?
変わります。RC造やアスベスト対応がある場合は、工期が長くなりやすいです。
Q5. 工法を知らないと何が一番危険ですか?
説明の妥当性を判断できず、不安やトラブルを事前に防げなくなります。




