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解体工事に必要な行政手続き・申請・届出の完全ガイド(自治体別の違いも解説)
解体工事は、単に自分の敷地内の建物を壊すだけの作業ではありません。そこには必ず、法的・社会的な責任が伴います。
多くの施主様にとって、解体工事は「家を壊す」という物理的な作業として認識されがちですが、実際には法律や行政の管理下で行われる公的な側面を強く持っています。
工事の過程で発生する大量の建設廃材は、廃棄物処理法や建設リサイクル法という厳格なルールの下で、分別・運搬・処分される必要があります。もしこのプロセスが曖昧になると、環境汚染の原因になるだけでなく、行政指導や工事停止といった実務上の重大なリスクに直結します。
さらに、工事に伴う騒音・振動・粉じんは近隣住民の生活環境にダイレクトに影響を与えます。また、道路への車両の出入りや一時的な占用が発生すれば、地域の交通安全や通行の妨げにもなり得ます。つまり解体工事とは、施主個人の所有物を扱う工事であると同時に、周辺環境や公共の安全と密接に接続する行為なのです。
この「個人の工事」と「社会の安全」との接続点を適切に管理するために存在するのが、行政手続です。
解体工事は「自由に壊せる行為」ではない

解体工事において、行政が関与しルールを設けている主な理由は次の通りです。
- ・建設廃材の分別・再資源化を管理する必要がある
- ・周辺住民の生活環境を守る必要がある
- ・道路・公共空間の安全を確保する必要がある
これらすべて、個人の善意や現場の判断だけに任せていては、安全性や品質に大きなばらつきが生じてしまいます。だからこそ、法律によって「一定の手順を踏むこと」が社会全体の前提となっているのです。
初めて解体工事を行う方が「何を準備すべきか分からない」「手続きが難しそうだ」と不安を感じるのは当然のことです。しかし逆に言えば、必要な手続きの全体像さえ押さえてしまえば、その不安は構造的に小さくすることができます。
手続きを知らないリスクは施主にも及ぶ
行政手続きの不備や怠慢は、決して業者だけの問題ではありません。万が一、建設リサイクル法違反や無届での工事が発覚した場合、工事の発注者である施主も管理責任を問われる可能性があります。
ここで重要になるのは、施主自身が書類作成や提出の実務を行うことではありません。手続きの存在と内容を「理解している状態」で、業者の提案や行動を判断できるかどうかです。
十分な説明を受けず、要点が分からないまま工事を進めてしまうと、途中で手続き不足が判明し、スケジュールの遅延や手戻りが発生するリスクが高まります。結果として、近隣への対応も含めて施主の負担が増大することになります。
解体前に必ず関わる3つの法律と全体像
解体工事に伴う行政手続きは複雑に見えますが、3つの主要な法律を軸に整理することで、その全体像を一気に理解することができます。
手続きが難解に見える最大の原因は、情報が行政の各窓口や個別の法令ごとに分散してしまっていることにあります。
しかし、解体工事の実務という視点で見れば、大きく分けて「廃材の扱い」「石綿(アスベスト)対応」「道路と安全管理」という3つの領域に集約されます。個別の届出や申請を覚える前に、まずこの3領域を理解しておけば、それぞれの書類が「何のために必要なのか」が明確に見えてきます。
主に関係する法律
| 法律名 | 管理対象 |
| 建設リサイクル法 | 分別解体・再資源化 |
| 大気汚染防止法 など | アスベスト調査・飛散防止 |
| 道路法・道路交通法 | 道路使用・占用の安全管理 |
「どれが必要か」は建物条件で決まる
すべての解体工事において、これらすべての手続きが必要になるわけではありません。建物の延床面積、構造、築年数、そして立地条件によって、必要な手続きの組み合わせは変わります。
この段階において、業者の「説明力」がそのまま「信頼度」のバロメーターになります。
「お客様の物件はどの制度に該当し、どのような順番で手続きを進めるか」を、単なる専門用語の羅列ではなく、分かりやすい工程として説明できる業者は、現場の段取りも含めて体制が整っている可能性が高いと言えます。逆に、手続きの話題を避けたり、質問に対して曖昧な回答に終始する場合は、工事全体の透明性も低く、トラブルのリスクが高いと判断すべきです。
建設リサイクル法の届出|最初につまずきやすい手続き
一般的な住宅解体において、最も頻繁に該当し、かつ重要になる行政手続きが「建設リサイクル法に基づく届出」です。
建設リサイクル法とは、一定規模以上の解体工事について、現場での分別解体と、排出された廃棄物の再資源化(リサイクル)を義務付ける制度です。
初心者がこの手続きでつまずきやすいのは、届出の存在そのものよりも、この届出が実際の「工事の中身」と密接にリンクしている点を理解しづらいからです。分別解体を行うには現場の手順を変える必要がありますし、再資源化の義務は処分方法や運搬計画に直接影響します。つまり、この届出は単なる書類仕事ではなく、工事工程を決めるための前提条件なのです。
届出が必要になる基準
- ・延床面積80㎡以上
- ・建物の解体工事
日本の住宅事情を鑑みると、多くの一般住宅の解体工事がこの「80㎡以上」という基準に該当することになります。
誰が出すのか・いつ出すのか
法律上、この届出を行う義務者は「施主(発注者)」ですが、実務においては委任状を用いて「業者」が代行するケースが一般的です。
ただし、ここで非常に重要なのは、「業者が手続きを出してくれる」ことと「施主が無関係でいい」ことは全く別だという点です。
施主として必ず押さえておくべきなのは、いつまでに、どこの窓口へ、どのような内容で届出が行われるのかという事実、そして届出内容と実際の工事内容が整合しているかどうかです。
例えば、廃棄物の分別の考え方や再資源化の対象品目が説明されないまま工事が進むと、後から「想定外の処理が必要だった」等の理由で、工程の組み替えや追加費用が発生しやすくなります。これは、施主にとっての「安心」を削ぎ落とす典型的なパターンです。
石綿(アスベスト)事前調査・報告の義務化ポイント
現在の解体工事において、石綿(アスベスト)の事前調査は、例外なく「原則必須」の工程となっています。
かつて建材として広く使われた石綿は、解体時に粉じんとして飛散し、吸い込むと健康被害を引き起こすリスクがあるため、すべての工事の前提として厳格な調査が義務付けられています。
ここでのポイントは、石綿の有無を予想することではありません。調査自体が制度として必須であり、その結果次第で工事計画や安全対策が根本から変わるという事実を理解することです。つまり、石綿対応は「あるかもしれないから念のため」行うものではなく、「工事の手順として絶対に外せない工程」なのです。
調査義務の対象
- ・解体・改修工事すべてが原則対象
- ・有資格者による書面調査・現地確認
調査の結果、もし石綿が含まれていることが判明すれば、法に基づいた適切な除去作業と処分が必要となり、工事計画に直結します。
報告が必要なケース
一定規模以上の解体工事や、石綿が含まれる建材の除去工事では、労働基準監督署や自治体への事前報告が義務付けられています。
この工程を軽視したり、曖昧にしたまま着工したりすると、工事停止処分や行政指導、あるいは後から莫大な追加費用が発生するといった深刻な問題に発展しかねません。
施主としては、専門の資格を持った調査者が誰なのか、調査結果をどのような形式(書面など)で受け取れるのか、そして必要な場合にどこへ報告するのかを確認できれば十分です。これらが整理されている業者は、法令遵守の意識が高く、工程の透明性が高い傾向があります。
道路使用・道路占用許可が必要になるケース
解体工事では、建物そのものだけでなく、前面の「道路」をどのように使うかによって、別途行政手続きが発生するケースがあります。
特に住宅密集地での解体では、建物よりも「作業車両の動線はどうなるか」「搬出のしやすさはどうか」「養生を設置するスペースはあるか」といった要因によって、道路関連の許可の必要性が大きく変わります。
ここが曖昧なまま見切り発車で着工すると、工事当日に警察や近隣住民から指摘が入り、作業中断を余儀なくされることがあります。中断は工期の遅れに直結し、何より近隣との関係に暗い影を落とします。だからこそ、道路関連は事前に現場を確認し、手続きを工程に組み込んでおくことが極めて重要です。
道路使用許可(警察)
- ・作業車両の一時駐車
- ・重機搬入時の交通規制
- ・ガードマン配置
道路占用許可(自治体)
- ・足場
- ・防音・防塵養生
- ・仮囲い
許可を得ずに道路を使用・占用することは違法であり、即座の工事中断や近隣トラブルの直接的な原因になります。
施主としては、見積もりのための現地調査の段階で、「道路に車両や足場が出るのか」「その場合どの許可が必要になるか」「申請手続きは誰が行うか」を具体的に説明してもらうことが、業者選びにおける実務的なチェックポイントになります。
ライフライン停止・近隣関連の事前手続き
行政への届出と同時に、業者の「段取り力」が質を大きく左右するのが、ライフラインの処理と近隣への対応です。
解体工事において初心者が抱く不安は、書類の書き方よりも「何から手をつけるべきか分からない」という手順の不透明さから生じます。
ライフラインの停止や近隣への案内は、厳密には行政手続きとは異なるルートですが、実務上は工事の安全性とトラブル予防を決定づける要素です。ここをきちんと工程の一部として説明し、リードできる業者は、施主の心理的な安全を確保しやすいと言えます。
ライフライン停止
- ・電気
- ・ガス
- ・水道
- ・通信
これらの停止手続きにおいて、どこまでが施主自身で対応すべきで、どこから業者が関与するのかを明確に説明できる業者は信頼度が高いです。
たとえば、ガスの閉栓には立会いが必要になることがあり、日程調整が遅れると着工そのものが遅延します。また、水道や電気は工事中に業者が使用する場合があるため、完全に止めるのか、一時的に残すのかの判断も必要です。こうした細かな調整は、施主が自力ですべて拾い切るのが難しいため、専属の担当者が整理してくれる体制には大きな価値があります。
近隣説明の重要性
工事前の近隣への案内や説明は、解体工事で最も多い「近隣トラブル」を防ぐための極めて重要な工程です。
このプロセスを軽視したり省略したりする業者は、いざトラブルが発生した際に施主を守ろうとしない傾向があります。
近隣対応とは、単に「工事をします」と挨拶をすることではありません。工事のスケジュールや見通しを示し、相手の不安を先回りして解消するコミュニケーションです。騒音や振動、車両の出入りに関する説明、粉じん対策の具体的な案内など、やるべきことは工程として明確に決まっています。
近隣挨拶・説明はここまでやるべき!トラブルを防ぐ業者の対応基準
建物滅失登記と解体後に必要な手続き
解体工事というプロジェクトは、建物を壊して終わりではなく、その後の手続きまで完了して初めて「終了」となります。
解体工事は「更地にすること」が目的になりがちですが、法務局での登記情報が更新されなければ、書類上は建物が存在したままの状態になります。これは、翌年以降の固定資産税の課税や、土地の売却、あるいは相続が発生した場面で問題になりやすいポイントです。
解体後にどのような手続きが待っているかを事前に知っておくことで、工事完了後に慌てずスムーズに対応することができます。
建物滅失登記とは
- ・解体後1ヶ月以内
- ・法務局へ申請
この登記を行わないと、存在しない建物に対して固定資産税がかかり続けたり、土地売却の手続きが進められなかったりと、実質的な支障が出ます。
誰が行うか
- ・施主自身
- ・司法書士へ依頼
誠実な業者ほど、工事後のこうした流れについても事前に丁寧に説明します。
さらに言えば、解体完了後に必要になる「取毀し証明書」などの書類案内ができる業者は、施主の手続き負担を深く理解しているため、工事全体の伴走姿勢も安定しており信頼できます。
自治体ごとに異なる手続き・補助金・ローカルルール

解体工事は、他の建設工事と比べても、自治体によるルールの差(地域差)が最も出やすい分野の一つです。
国が定めた同じ法律をベースにしていても、自治体ごとの運用ルールや窓口の対応、必要書類の細かな形式、事前相談の有無などが異なるため、インターネット上の一般情報だけで完璧に対応するのは困難です。
ここで頼りになるのは、その地域での実務に精通している業者かどうかです。自治体ごとの差を明確に説明できるということは、単に経験があるというだけでなく、工程管理が現実に即しており、イレギュラーへの対応力があることを意味します。
よくある自治体差
- ・事前相談の有無
- ・届出様式
- ・補助金制度
補助金は「工事前申請」が原則
解体工事に関する自治体の補助金は、そのほとんどが「着工前の申請」を条件としています。
工事が終わった後に制度を知っても、既に手遅れで利用できないケースが多いため、事前の確認が不可欠です。
施主としては、補助金の有無を自分で調べて断定するよりも、業者に対して「この自治体では使える補助制度があるか」「申請のタイミングはいつか」を確認し、必要であれば自治体の窓口と情報を突き合わせられる状態にしておくのが最も確実で現実的です。
行政手続きを「任せていい業者・危険な業者」の見分け方

行政手続きへの向き合い方は、その業者の誠実さと実務能力を最も分かりやすく映し出す鏡です。
住宅の解体業者を選ぶ際、実際の施工品質や現場の良し悪しは契約前には見えにくいものです。一方で、手続きに関する説明や対応は、契約前の段階ではっきりと確認することができます。
つまり、行政手続きは施主にとっての「事前に確認できる品質指標」なのです。この視点を使いこなすことができれば、専門知識がゼロでも安全な業者を見極める判断が成立します。
任せていい業者の特徴
- ・必要手続きを一覧で説明できる
- ・施主と業者の役割分担が明確
- ・追加費用条件が事前に整理されている
ここでいう一覧とは、立派な資料である必要はありません。重要なのは、手続きの流れを時系列で論理的に説明できることです。
また、役割分担が明確というのは、施主がやるべきことが「いつ」「どの窓口で」「何を」なのかが分かる状態を指します。この整理ができている業者は、専属担当による伴走サポートとも相性が良く、情報の分断や伝達ミスが起きにくくなります。
危険な業者の兆候
- ・「その辺は気にしなくていい」
- ・書面説明を省く
- ・問い合わせ後に話を濁す
これらは、単に手続きを軽視しているだけでなく、工程管理そのものを言語化できていない可能性を示しています。
施主側が抱く不安や疑問を軽く扱うような対応が見られる場合、工事中に予期せぬトラブルが起きた際の対応も不透明になりやすいため、早い段階で候補から外す判断につながります。
まとめ
- ・解体工事には複数の行政手続きが存在し、条件で必要性が変わる
- ・建設リサイクル法・石綿調査・道路許可が主要ポイント
- ・手続きを説明できる業者ほど信頼性が高い
- ・「任せきり」にしないことが、施主自身を守る防御策になる
解体工事に対して「怖い」「不安だ」と感じる原因の多くは、危険そのものではなく、見えない工程への不透明さにあります。
行政手続きを理解することは、単に知識を増やすことではありません。工事の全体像を把握し、安心して判断できる状態をつくることです。
この状態ができれば、住宅の解体業者選びは、曖昧な「感覚」ではなく、確かな「説明の整合性」で判断できるようになります。正しい知識は、あなた自身を守る最強の武器となるはずです。
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FAQ|解体工事の行政手続き・届出・申請でよくある質問
Q1. 解体工事の行政手続きは必ず必要ですか
必要になります。具体的な内容は物件の条件や立地で変わりますが、一般的な住宅解体であっても、建設リサイクル法や石綿調査など、何らかの手続きが発生するケースがほとんどです。
Q2. 行政手続きは業者に全部任せても大丈夫ですか
手続きの代行自体は可能ですが、内容を説明できない業者に全て任せきりにするのは危険です。万が一の違反時には、施主側にも管理責任が及ぶ場合があるため、内容は把握しておく必要があります。
Q3. 建設リサイクル法の届出はどんな住宅でも必要ですか
延床面積が80㎡以上の解体工事で原則必要となります。一般的なファミリータイプの戸建て住宅であれば、多くのケースで該当します。
Q4. 建設リサイクル法の届出は誰が提出しますか
法律上の提出義務者は施主ですが、実務では委任状を使って業者が代行することが多いです。提出先、期限、そして届出内容は施主も必ず把握しておくと安心です。
Q5. 石綿の事前調査は古い家だけの話ですか
いいえ、違います。現在は建物の築年数に関係なく、原則としてすべての解体工事で事前調査が義務付けられています。
Q6. 石綿が見つかった場合、手続きや工事はどう変わりますか
適切な除去作業や飛散防止対策、専門的な処分方法などの工程が追加され、場合によっては行政への報告も必要になります。事前にこうした対応方針を説明できる業者が安心です。
Q7. 道路使用許可はどんなときに必要ですか
作業車両を道路に一時駐車する場合や、交通規制を行う場合、作業スペースが道路にはみ出す場合などに必要となる可能性があります。
Q8. 道路占用許可はどんなときに必要ですか
足場、防音・防塵のための養生、仮囲いなどを、継続的に道路上に設置する場合に必要となる可能性があります。
Q9. ライフライン停止は誰がやるのですか
施主が自分で手配するものと、業者が段取りするものがあります。どの順番で何を止めるべきかを整理し、案内してくれる業者は信頼しやすいです。
Q10. 近隣への挨拶は義務ですか
法的な義務ではありませんが、トラブル予防の実務として極めて重要です。単なる挨拶だけでなく、工事案内の内容まで含めて説明できる業者が安心です。
Q11. 解体後に必ず必要な手続きはありますか
建物滅失登記が代表例です。解体後1ヶ月以内に行うのが原則で、これを怠ると土地の売却や相続、固定資産税の扱いに影響します。
Q12. 自治体による違いはどこに出ますか
届出の様式、事前相談が必要かどうか、補助金制度の有無などに差が出ます。その地域の現場実務に慣れた業者は、こうした違いについて具体的な説明ができます。
Q13. 補助金は工事が始まってからでも申請できますか
多くの場合、着工前の申請が必須条件です。工事が始まってからでは対象外になることが多いので、検討段階での早い確認が必要です。
Q14. 行政手続きを説明できない業者は避けた方がいいですか
避けた方が安全です。手続きを説明できない状態は、現場の把握不足や工程管理の甘さにつながり、結果として施主側に不安とリスクが残りやすくなります。




